


大正時代、それまでのうどん・そばとは異なるめん類が、中国から横浜に伝わりました。そば粉が入っているわけでもないのに"中華そば"と呼ばれて日本人好みの独自の味に作り替えられ、庶民に親しまれていきました。次第に"ラーメン"と呼ばれ、日本全国に特色ある味が誕生していきます。"ラーメン"と呼ばれるようになった起源は、明らかではありません。
その数多くある説を、ご紹介しましょう
■「拉麺」(ラーミェン)
中国語で手で引き伸ばしてめんを作る技法を「拉麺・ラーミェン」といい、
これが変化して「ラーメン」と呼ばれるようになった。
■「老麺」(ラオシェン)
中国語で「そば」の意味の「老麺・ラオシェン」が変化した。
■「柳麺」(ラオミン)
大正時代、浅草の中華そば屋の屋号であった「柳麺・ラオミン」がなまって「ラーメン」と変化した。
また、「柳麺」という切めんがラーメンに転化した。
■「ラー麺」
大正初期、札幌北大前の竹屋食堂にひとりの中国人コックがいた。いつも「ラー!」「ラー!」(「はい!」という意味)と
返事をしていたことから、そのコックの作るめんを「ラー・メン」と名付けた。


その昔、中国奥地の「かん湖」の水で麺をこねたところ、独特な食感や風味ある麺になりました。以後、その水でこねた麺は評判になり、中国全土に広がっていったといわれています。のちにその水の成分を調べたところ、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどのアルカリ性物質が多く含まれていることが判明しました。これがいわゆる'かんすい'であり、ラーメン誕生のキッカケとなったわけです。現在、中華麺に用いられるかんすいは、食品衛生法に基づく規格基準に適合したものが使用されています。

● 中華めん特有のコシ(弾力性)
● 中華めん特有の風味(香り)
● 中華めん特有の色(黄色)
小麦粉にこれらの効果をもたらし、ラーメンに変身させるのです。かんすいは、パンやお菓子に添加する「ふくらし粉」や「膨脹剤」と同じ成分です。ふくらし粉なしではパンが膨らまないように、ラーメンにはかんすいが不可欠なのです。

● 原料小麦粉にかんすいを加えて練り合わせた後、製麺したもの(生めん類の表示に関する公正規約より)
● 即席めん類のうち、小麦粉又はこれに植物性たん白若しくは卵等をくわえたものを原料とし、かんすいを用いて作られたものをいう(即席めん類の品質表示基準より)
と定義されています。


最近は様々なスープが登場し、好みによって味が楽しめるようになりました。
味のベースとなるのは、しょうゆ・みそ・とんこつ。
それぞれのおいしさには、特徴があります。

■しょうゆラーメン
どこか懐かしいあっさり味のしょうゆラーメン。豚骨、鶏ガラを主体としただしに、しょうゆに良く合う野菜や昆布、煮干類の和風だしで味に深みを持たせるものが多いようです。

■みそラーメン
北海道・札幌で、みそ仕立ての豚汁に麺を入れて食べたのが始まりです。みそ自体の味がラーメンスープの味の決め手。濃いみそ味と炒めたたっぷり野菜が特徴です。

■とんこつラーメン
釜の中で長時間、強火で煮出された豚骨は、骨の成分が抽出されて白く濁った濃厚なスープになります。豚骨に多く含まれるイノシン酸がうまみ作用として働くだけでなく、脂肪やゼラチンもとろりとしたうまみを出し、独特な味を作りだします。反面、骨特有の臭みが残ることから、香辛料に紅生姜、にんにく等などを利用します。


ラーメンのどんぶりにはいろいろな模様が描かれていますが、いずれも中国では特別な食器に使用されていたものです。ラーメンって意外と高貴な食べ物なのかもしれませんね。
■"クモの巣"のモチーフは魔除けのしるし。
〜雷文・唐草模様・八卦模様〜
最も見覚えのあるこのマークは、「雷文」「唐草模様」「八卦模様」などと呼ばれ、"クモの巣" をイメージしたものと言われています。このマーク、中国では"魔除け"のおまじないとしての意味があります。
■おめでたいことの象徴として。
〜双喜模様〜
「喜」がふたつ並ぶ双喜模様は、非常におめでたいという意味を持ち、結婚式などの席に用いられていたものです。
■皇帝と妃だけが使う高貴な模様。
〜龍と鳳凰〜
かつて龍の模様は、皇帝だけしか使用することのできない高貴なものとされており、鳳凰もまた、妃を象徴する模様としてあがめられていました。